



私は台湾に留学する前に、約1年間独学で中国語を勉強していました。
私が中国語の勉強で最初に使ったアプリはこちら。

このアプリが無かったら、中国語の勉強が続くことは無かったでしょう。
このアプリでも、中国大陸で主に使われている「簡体字」と台湾で主に使われている「繁体字(繁體字)」を選択することができます。
簡体字と繁体字というのは漢字の違いです。
この2つの漢字は使われている地域が違います。
「簡体字」=中華人民共和国、シンガポール、マレーシア
「繁体字」台湾、香港、マカオ
私は中国の簡体字か台湾の繁体字のどちらで勉強を始めたか?
しかし日本の本屋さんに行って、中国語のコーナーを見ても、台湾で使われている繁体字のテキストは少なく、ほとんどが中国大陸で使用されている「簡体字」の本が置いてあります。
それは当然のことで、使用している人口が違いますからね!!
中華人民共和国の人口=13.93億 (2018年)
台湾の人口=2358万人 (2018年)
ということは、台湾 1人:中国59人になります。
なので、中国語のコーナーに繁体字のテキストが多いのは当然です。
先ほどのアプリでも文字を「簡体字」か「繁体字」に選択できるのですが、私は簡体字で勉強を開始しました。
その後も色々買ってみたテキストなどは、全て簡体字で勉強を続けてきました。
どうしてか?
本屋さんにあるテキストの多くは「簡体字」だったから。
それだけです。
一応少しは考えましたが、私が努めていた会社にも台湾人と中国人のスタッフが何人もいましたが、お互い全く問題なくコミュニケーションが取れています。
台湾人のスタッフは中国人のお客様の接客はできますし、中国人のスタッフは台湾人のお客さの接客もできます。
もし話すことができたら、多少のイントネーションや発音の違いがあっても、問題なく会話ができます。
これは東京人と大阪人、九州人がお互いの言葉が理解できるのと同じで、もし解らない表現や単語があれば聞けば良いだけなんです。
簡体字とは何か?
中華人民共和国が1950年以降に、独自に従来の漢字を書きやすいように簡略化して作った文字です。
正式に作られた文字なので、これは略字ではなく正式な文字です。
もし繁体字の方で勉強される場合は、こちらも文字の読み書きができるようになる必要があります。
似たような複数の部首を略して一種類にしたり、同じ発音の違う文字を一緒にしたり、画数が多い文字を画数を減らしたり・・・。
基本的なルールがあるようで、完璧なルールは無いので、普通に覚えてしまった方が早いと思います。
簡体字の良いところは、当然手で書く時間がかなり早くなります。
繁体字とな何か?
以前から中国で使われていた文字で、中華人民共和国が文字を簡略した際も、台湾は当然ながら同じ漢字を採用しなかったため、従来の文字が使われています。
つまり昔からの漢字です。
ちょっと話が脱線しますが、繁体字ももう少し文字を簡単にしてくれたらなぁ〜・・・と思います。
例えば。。。。小籠包で有名な「鼎泰豐」
最後の「豐」読めますか?「豊」の繁体字なのですが・・・
「豐」
その他、下の礼に挙げている
灣、聽、圖、觀
などなど、もう少し略してくれないかな〜(笑)
日本の文字はどっち?
日本の文字は繁体字に似ていますが、戦後も日本が独自に文字を書きやすいように略しているために、繁体字と全く一緒ではありません。
逆に日本の漢字と中華人民共和国の簡体字が一緒の文字もあります。
繁体字・日本の漢字・簡体字の3つの漢字を並べてみましょう!
繁体字と日本の漢字が同じ例
以下全て「繁体字 / 日本の漢字 / 簡体字」の順番です。
日本語の「書」
書 / 書 / 书
日本語の「遠」
遠 / 遠 / 远
日本語の「開」
開 / 開 / 开
日本語の「業」
業 / 業 / 业
日本語の「個」
個 / 個 / 个
日本の漢字と簡体字が同じ例
日本語の「学」
學 / 学 / 学
日本語の「双」
雙 / 双 / 双
日本語の「湾」
灣 / 湾 / 湾
日本語の「礼」
禮 / 礼 / 礼
日本語の「国」
國 / 国 / 国
繁体字と簡体字が同じ例
日本語の「歩」
步 / 歩 / 步
繁体字と日本の漢字と簡体字が全て違う例
日本語の「聴」
聽 / 聴 / 听
日本語の「辺」
邊 / 辺 / 边
日本語の「図」
圖 / 図 / 图
日本語の「対」
對 / 対 / 对
日本語の「観」
觀 / 観 / 观
どの文字・中国語で勉強するのが良いか?
私の目標は、中国語を話せる方と基本的なコミュニケーションを取りたいということです。
台湾に行くのが好きなので、台湾旅行の際にお買い物の際でも、食事の際でも、観光の際でも、少しでも現地の方とコミュニケーションが取れればいいな〜と思っています。
でも、それだけではもったいないですよね。
最初に書きましたが、台湾の人口は2300万人あまりに対して、中華人民共和国の人口は約14億人います。国民の全員が中国語を母語とはしていないかもしれませんが、それでも凄い人数です。
世界では英語を話せる人より、中国語が話せる人の方が多いといいます。
なので、簡体字・繁体字で悩む時間があれば、どちらでも良いので始めるのが良いと思いました。
最初の方にも書きましたが、私は1年間簡体字で勉強を続けてきて、繁体字はほとんど勉強をしていません。
でも、簡体字で読める中国語の文章は繁体字でも全く問題なく読むことができました。
なので、もしこれから中国語を勉強してみようと考えている方は、どちらの文字が覚えやすいかではなくて、どちらの方が勉強にしやすい環境かで選べば良いと思います。
最後に・・・拼音(ピンイン)か注音(ポポモフォ)か?
日本語のようにひらがな・カタカナが無い中国語では、子供たちに漢字の読み方を教えるために、ある方法を使っています。
それが、中華人民共和国で使われている拼音(ピンイン)か、台湾で使われている注音=注音符号(ポポモフォ)と呼ばれているものの2種類があります。
これは途中で乗り換えることはできますが、なかなか大変かな〜と思います。
もし、台湾の大学で学びたいということであれば、最初から注音(ポポモフォ)で学ぶ方が良いと思います。
近くに台湾華語(台湾で使われている中国語)を学ぶ教室があれば全く問題ないと思います。
しかし、周りに注音(ポポモフォ)で学べる学校や教科書などが揃っていない場合は拼音(ピンイン)で勉強するほうが簡単かと思います。
注音(ポポモフォ)の方が、正確な発音がしやすいということなので、私も台湾に来る前に少し勉強してみました。
もし拼音(ピンイン)で勉強を初めても、私みたいにもう少しちゃんと台湾で勉強したいという場合、注音(ポポモフォ)が分からなくても、何も心配ありません。
台湾の中国語の大学ではない語学学校でも、ほとんど拼音(ピンイン)での授業に対応してくれますし、少なくとも私が通っている台南の早稲田日本語センターの台湾人の日本語の先生は拼音(ピンイン)での授業は完璧に行えています。
それからこんな教科書もありますよ。
下の写真は私が台湾まで持ってきたテキスト2冊です。
(これ以外には何持ってきていません。また授業でも使ってはいません)

写真左側の本は「説出好中文 台湾版 ペラペラ中国語」という本で、何と繁体字と注音(ポポモフォ)も、簡体字と拼音(ピンイン)も、そして日本語の訳以外に英語の訳まで載っています。
あるページの写真です。


A=繁体字
B=簡体字
C=注音(ポポモフォ)
D=拼音(ピンイン)
こんな本は2つの漢字の違いを見比べたりもできるのでちょっと面白いです。
つまりどちらでも最初の一歩を踏み出してみれば良いと思います。
ではでは〜!!