台湾で歩きスマホしたら転ぶ!!
食べ歩きも注意!!(笑)
台湾に旅行に行かれた方はご存知だと思いますが、老街と呼ばれる古くからの商店街を中心に普通の商店街の前の歩道は段差がすごく多いです。
下記の動画を見てください。
約25秒の動画ですが、床は何種類出てくるでしょうか??
答えは9種類です!!
ということは普通に歩いていて3秒毎に床の素材や高さが変わっているんですね!
歩きスマホできません!(笑)
これは台北だけでなく、高雄でも今私がいる台南でも同じです。
歩道を歩いていると一段上がってまた下がって、素材がコンクリートになったり石なったり・・・
日本では歩きスマホしていると人にぶつかるから危険と考えられていますが、台湾での街歩きでは歩きスマホしたら必ず転ぶでしょうし、キャスター付きのスーツケースも転がすのが大変です!!
わざわざ段差があるから気をつけてと注意書きもたまに見かけます。

極端な例ですが、完全に歩道部分が無くなっている場合もありました。

最初は私もそれほど気にはせず、台湾の商店街は古い感じがあってそれも趣きかな〜とか、台湾は日本ほど空襲で壊されなかったから昔の建物が残っていて凸凹しているんだろなぁ〜、とか考えていました。
でも、最近作られた建物でも凸凹しているんです!!
それがちょっと気になって、以前から少し調べてみました。
台湾ではどうして歩道を真っ直ぐ平らにしないの?
実はこれには日本が関わっていました。
なんと戦前の日本の統治時代に法律で決めたようです。
明治時代後半から第二次世界大戦終了(1895年〜1945年)に台湾を統治していた日本が台北などの都市計画を作りました。
その際の都市計画の一部でこう決められました。
・・・「建物を建てる際には一階部分を公共のスペースとして通行できるよう提供するように」と。
なので、みんなが普通に歩いている部分は基本的には私有地なんです。
店舗の一階部分を奥に引っ込めて空いた部分の隣との店舗の壁も取り払ったものと考えると分かりやすいかもですね。
ですから、一般の人が通れるようにしていますが、その部分は店舗部分の床と同じ高さで作られている場合が多いのです。

上の写真でも右側の店舗と歩道の床面を合わせてあるのが分かりますね。
つまり歩道の土地は本来は店舗の持ち物なんです。


隣の家の床の高さと合わせないといけない訳でもないですし、いちいち隣の家の床と高さを合わせるのは大変ですよね。
だからこんな形になったようです。
このような仕組みを、
「騎楼」あるいは「亭仔脚」と呼ぶそうです。
台北市ではこの幅が約3.6m、高雄市では約3.9mと決められているようです。
どうして戦前の日本は台湾の街に「騎楼」を計画したのか?
台湾に旅行に来て日本との違いを考えると何があるでしょうか?
・日差しが強い!!
・雨が多い!!
・バイクが多い(笑)
きっと120年前に台湾を統治することになった日本人が台湾に訪れた時も、きっと同じ様に思ったでしょう。
「台湾暑いよ〜!!」
「また雨が降ってきた!!」
もちろん当時はバイクは無いでしょうが、時代的に馬車や車の往来が多くなってきた時代なので、台湾の道の狭さは問題の1つだったと思います。
日差しが強い、雨が多い、車の往来が多くて危険、この3つの問題を解決する方法が、「騎楼」だったんじゃないかな〜と。
元々中国にはこのような形の建物はあったようです。
でもそれを都市計画で強制的に作っていったのは、日本人でした。
なので、同じような形の建物は中国本土にはほとんど残っていませんが、日本が50年間都市計画を進めていった台湾には残ったのです。
現在私たちが台湾に旅行に遊びに来ても、「騎楼」のおかげで雨が降っても濡れずにお店を見て回ることができ、日中でも直射日光を浴びずに観光できますわけですね。
歩く時に凸凹していて転びやすいとか、スーツケースが引っ張りにくいと文句を言いたくなりますが・・・我慢しましょう!!
「騎楼」問題点は!?
1900年代から「騎楼」の場所に私有物を置いたり、自転車を乗り回す人がいて、当時の警察が取締を行っていたようです。

私有地といっても、お店が勝手に使って良い訳ではなく、ある一定部分は公共のため(駐車スペースや歩行のため)に提供することになっているようです。
でもお店の商品などが展示してあったり、食堂だとテーブルや椅子があったりしますが、法律違反でも最低限の人の通行を確保してあれば、それほどうるさく言われていないのかな〜と感じますね。
実際に台湾でお店をやられている方が読まれましたら、ぜひ付け加えることや修正店がありましたら教えてください。
終わり!!
次回予告・・・やっと中国語の勉強開始!!(たぶん)
